STORYストーリー

第3話 蒼月そうげつ咆哮ほうこう 前編

ミオは目の前で起こったことが信じられなかったが、考えている余裕はない。やっとの思いで崖からナイトを引き上げ3人は緊張の糸が切れたようにその場に座り込んだ・・・

ナイトアイコン

「死ぬかと思った・・・」

ミオアイコン

「死んだと思った・・・」

そんな2人を見てチェリーは少し安心したようにしている・・・。

ミオアイコン

「でも、よかった・・・2人とも生きてて・・・」

チェリーアイコン

「私があのデカいトワイライトウルフを止められてたら、2人は危険な目にわなかった・・・私・・・守護精霊なのに・・・」

申し訳なさそうに耳を垂らし凹んでいるチェリーを見てミオはあっけらかんとした表情で言った。

ミオアイコン

「なんだ、そんな事か・・・別にそんなにチェリーが気にする事じゃないと思う」

チェリーアイコン

「気にするよ」(普通・・・)

そんなチェリーにミオは橋を指差してながら。

ミオアイコン

「あの橋を渡ることを決めた時点で敵が来ることも分かっていたし・・・」

ミオアイコン

「危険があることも覚悟した上で渡った」

ミオアイコン

「それでも何かあったとしたら後方の敵全てをチェリーに押し付けた私に責任がある」

チェリーアイコン

「ミオ〜・・・」

涙ぐんでうるうるしているチェリー・・・。

ミオアイコン

何故なぜ泣くの?私は間違ったこと言ってないでしょ?・・・」(・・・ひょっとしてチェリーはまだ・・・自分の事を落ちこぼれだと・・・)

ミオアイコン

「チェリーは自分が止められなかったから私とナイトが危険な目にったと言ったけど・・・」

ミオアイコン

「でもチェリーが敵の半分を引き受けてくれなかったら今の私たちは生きてないと私は思う」

今にもこぼれ落ちそうな涙をぬぐってチェリーは笑った・・・。

チェリーアイコン

「ありがとう・・・」

ミオはそんなチェリーを確認すると振り返りナイトに声をかける

ミオアイコン

「ナイト、ごめんなさい・・・私がもう少し敵の動きを見切れていれば・・・」

するとナイトはすかさず。

ナイトアイコン

「それ以上の言葉は必要ない」

そう言って微笑んでいるナイトにミオは一瞬おどろき、少し時間を置いて口を開いた。

ミオアイコン

「これだけは言わせて・・・」

ミオアイコン

「ありがとう・・・助けられた」

ナイトアイコン

「それはお互い様だろ?」

ミオアイコン

「・・・」(やっぱり・・・この笑顔を・・・私は知っている気がする・・・)

ナイトアイコン

「でも、よかった・・・」

ナイトアイコン

「ミオが生きてて本当によかった・・・」

ミオアイコン

「・・・?」(なぜ人が、そこまで私の生死を気にするのか分からない・・・)

ナイトアイコン

「俺を助けるためにミオが死んだとか・・・死んでも死にきれない・・・」

ミオアイコン

「・・・?」(そんなに気にするのか・・・)

ミオアイコン

「でも、ナイト」

ミオアイコン

「あんな剣どこに持っていたの?」(おそらく・・・あの感じは・・・)

ナイトアイコン

「実は俺にもよく分からないんだけど・・・」

「ただ、どうにかして助けないとって思っただけなんだよな・・・」

それを聞いて戸惑ったように思わずミオは目を逸らす。

ミオアイコン

「そ・・・そう・・・」

ミオアイコン

「その後何があったの?」

ナイトアイコン

「助けたい!そう思って手を伸ばした時に急に手元にあの風をまとった剣が現れたんだ・・・」

ナイトアイコン

「その後のことは夢中だったから覚えてないけど」

ナイトアイコン

「・・・」(あの剣何だったんだ?あの狼を刺してすぐ消えちまったし・・・)

話を聞いたミオはスッと立ち上がり周囲をキョロキョロと見回している。

ミオアイコン

「・・・」(あれは!やっぱりいた・・・だけど・・・)

ナイトアイコン

「どうしたんだ?急に」

ミオアイコン

「あぁ、ごめん・・・ナイトが使った武器について考え事を」

ナイトアイコン

「もしかして何か知ってるのか?」

ミオアイコン

大雑把おおざっぱな感じでしか・・・」

ナイトアイコン

「それで十分だからできれば教えてくれないか?」

ナイトアイコン

「俺には分からない事ばっかりで」

ミオアイコン

「教えてあげたいのは山々だけど・・・」

ミオアイコン

「ナイトの村まで残りはどれくらいありそう?」

ナイトアイコン

「あと少しのはずだけど・・・」

空を見上げ少し考えるミオ・・・。

ミオアイコン

「ここでのんびり説明してる時間は無さそう・・・」(橋での戦闘に時間をかけ過ぎた)

ナイトアイコン

「じゃあ、走りながらでも」

ミオアイコン

「わかった」

ミオアイコン

「チェリー、行こう」

チェリーアイコン

「うん!」

ミオはチェリーを肩に乗せると再び村への道を走りだす。

ミオアイコン

「・・・」(お願い・・・間に合って・・・これ以上人が大切な何かを失うのを・・・見たくない・・・)

ナイトアイコン

「ミオ?」

思い詰めたような表情のミオにナイトが心配するように声をかけた。

ミオはナイトの声を聞くとハッと我に返ったようにナイトを見つめたあと思い出したように話を切り出す。

ミオアイコン

「あ・・・、剣の話よね」

ナイトアイコン

「あ、あぁ・・・そう!」

ナイトアイコン

「その話」(なんだろ・・・今の感じ・・・気にはなるけど・・・なんか聞けない)

ナイトアイコン

「なんかあの剣ってミオが使ってたのに似てたような気がするんだよな、見た目じゃなくて雰囲気が」

チェリーアイコン

「確かに似てる・・・って言うより似てて当然かもしれないね」

ナイトアイコン

「当然って・・・何で・・・?」

ミオアイコン

「ナイトが使った剣はナイトが守護精霊の力を借りて造ったものだから」(でも普通はあんまりない・・・パターンだけど)

ナイトアイコン

「守護精霊!?守護精霊ってチェリーみたいな感じのってことか?」

ナイトアイコン

「・・・っているの?普通に?」(チェリー見た時変な生き物だと思ったし・・・ミオに特別にいるものだと・・・)

ミオアイコン

「守護精霊はいるよ、普通に・・・厳密に言えば精霊として・・・だけど」

ナイトアイコン

「守護精霊ってもともと普通の精霊なのか?」(いや・・・精霊そのものが普通じゃないか・・・)

ミオアイコン

「特定の人間や他の精霊と契約したものを守護精霊と呼んでいるの」

ナイトアイコン

「俺、契約とかそう言う感じのした覚えが・・・て言うより・・・」

ナイトアイコン

「精霊ぽいの・・・まず見た事ない・・・」

ミオアイコン

「いや、それが普通・・・人間には見えないことも多いから」

「だけど、ナイトにはまもってくれている精霊がいるのも確か」(そのお陰で私も助かった)

ナイトアイコン

「そうなのか?だけど何で俺をまもってくれるんだ?」

チェリーアイコン

「私達にも理由までは・・・」

チェリーアイコン

「だけど契約が成立してなのに普通の人が武器が使えるなんて・・・聞いたことないよ」

チェリーアイコン

「ミオは何か聞いたことある?」

ミオアイコン

「いや、私も聞いたことがない」

ミオアイコン

「仮契約状態で武器を具現化させるなんて・・・」(ナイトはいったい・・・)

ナイトアイコン

「仮契約状態って・・・?」

チェリーアイコン

「仮契約状態っていうのは、今のナイトみたいに契約していないのに精霊がまもってくれてる状態を仮契約状態って呼んでるんだよ」

ナイトアイコン

「へぇー、でもどうして普通じゃないんだ?」

ミオアイコン

「仮契約状態はあくまで仮契約・・・だから精霊のできる守護の幅も契約している守護精霊に比べて狭いの」

ミオアイコン

「だから基本的には仮契約の精霊の力では武器を実体化させることは難しい」

ナイトアイコン

「何となく・・・わかったような・・・」(分からないような・・・)

チェリーアイコン

「聞き慣れない言葉ばかりだからそれが当たり前だと思うよ」

ミオアイコン

「・・・ナイト・・・もし・・・」

そうミオが何かを言いかけた時だった。

前方からバキッバキッという音があたりに響く。

ナイトアイコン

「今のは!?」(村の方からだ)

第3話 蒼月そうげつ咆哮ほうこう 中編

チェリーアイコン

なんか木が折れる感じの音だった!」

ミオアイコン

「この感じは・・・」(間違いない・・・魔族あいつだ)

ミオアイコン

「急ごう!」

ナイトアイコン

「俺の村はこの道をっ切って行ったすぐそこだ」

急ぎ、走る一行・・・その向かう先から何やらげ臭いにおいがただよいはじめ薄暗い日没の空が赤く染まっていく・・・。

そんな中、道を走り抜けた一行の目の前に広がったのは・・・。

人々が暮らしていたであろう家が無惨むざんこわされはげしく燃え上がっている姿だった。

ナイトアイコン

「そんな!?親父ー!」(間に合わなかったのか・・・?生きてるんなら返事してくれ!)

ミオアイコン

「ナイト・・・」

父親を呼び叫ぶナイト、するとバチバチと燃えさかる炎の中からヨロっとしながら人影が姿を表した。

それを見つけたナイトは人影に向かってけ出した。

ナイトアイコン

「親父!?」

炎の中にらめく影に違和感を覚えたミオ。

ミオアイコン

「あの影・・・あの腕は・・・!」

ミオアイコン

「あれは人間なんかじゃない・・・」

ミオアイコン

「ナイト!そいつに近づいちゃダメ!」

追いかけながら叫ぶミオの声にナイトもすぐさま足を止め後方に飛び退いたが相手の動きはそれ以上に速かった・・・。

ナイトの背後に回り込んだ影は足払いをかけするどい爪を首に突き付ける、その姿は先ほどまで人間の形をしていたとは思えないほど凶悪な姿だった。

ミオアイコン

「・・・」(まさか人の姿になれるとは・・・)

デーモンアイコン

「小娘、さっきはよくも俺の腕を切り落としてくれたナァ!」

ミオアイコン

「悪いんだけど・・・もう少し大きな声で言って貰えないかな?遠くて聞こえないんだよね・・・」

ナイトアイコン

「・・・」(すでに鼓膜こまくやぶけそう・・・)

ミオアイコン

「そもそも小娘・・・って誰のこと?」

デーモンアイコン

「お前普通に聴こえてるじゃねぇか!小娘がコケにしやがって!」

ミオアイコン

「魔族の力が馴染なじんで知能を取り戻したみたいね・・・」

デーモンアイコン

「残念だったなァ・・・、このガキの自分の親が目の前で殺され絶望する顔を見るのが楽しみだったのによォ・・・」

デーモンアイコン

「あまりに遅いから先に殺しちまったじゃねぇかァ」

ナイトアイコン

「・・・・・・!」

その言葉に思わず刀をかまえようとしたミオ、それをさえぎるように低くよどんだ声がひびく。

デーモンアイコン

「武器を出したら、その瞬間にこのガキの命はないぞ!」

ミオアイコン

「言語能力より心の痛みを取り戻して欲しかったけど・・・」

ミオアイコン

貴方あなた達も相変あいかわらずね・・・」

ミオアイコン

「人間から変異した者なら少しくらい人の心も残っているかもと思っていたけど・・・私が甘かったみたい」

チェリーアイコン

「ミオ、後ろ・・・」

チェリーが声をふるわせ見つめる先には4体の魔族がせまっていた。

ミオアイコン

「わかってる・・・」

ミオアイコン

「それにしても人の心がなくても仲間ってできるんだ・・・」

デーモンアイコン

「小娘!お前は我が主が直々に始末したいから連れてこいと言われている・・・一緒にきてもっッ!」

ミオアイコン

「よくしゃべる魔族ね・・・」(でもお陰ですきが多い・・・!)

魔族がしゃべる時わずかだがナイトに視線を落とす、その一瞬のすきにミオは魔族の顔面に目掛めがけ無数の手裏剣を打っていたのだ。

その全てを間一髪のところで爪を使い防いだ魔族だが一息つく間も無くおどろきの光景をの当たりにする。

ミオは手にしていた巨大な手裏剣を何と自らの頭上へ放り投げたのだ、その予想外の動きに思わずその場の空気が止まった・・・。

デーモンアイコン

「あの小娘!いったい何を!」

「甘い・・・!」

その言葉が背後から聞こえ振り返ろうとした魔族の腹部に衝撃しょうげきが走る。

デーモンアイコン

「何ッ」

素早く回り込んだミオはその勢いを利用し魔族の体を前方へり飛ばした・・・。

跳ね飛ばされた魔族の耳に風をきる何かの音が聞こえてくる・・・。

デーモンアイコン

「そんな・・・ば」

ミオアイコン

「私の武器、手を離してからわずかな間だけど遠隔えんかくで落下位置を調整できるの・・・」

ドスっという音が響く・・・横たわる魔族にってきたのはミオが先ほど頭上に放り投げた巨大な手裏剣だった

ミオアイコン

「せめて・・・貴方あなたの腕がもう1本残っていれば結果は変わっていたかもしれない・・・だけど」

ミオアイコン

「今度来るときは何を敵に回しているか主人とやらにちゃんと聞いてくる事ね・・・」

そう呟いたミオはナイトに手を差し伸べた。

ミオアイコン

「立てる?」

ナイトアイコン

「あぁ、ありがとう」

ミオアイコン

「ナイト、私の後ろに!」

「俺にも何か・・・」

ミオアイコン

「普通の人では魔族と戦うのは無理」(とはいえ・・・1人で4体同時は流石さすがきびしい・・・)

チェリーもミオの元にやってきたが状況がきびしいことに変わりはなかった・・・。

そんな時だった・・・ミオとチェリーは何かの気配を感じとる。

チェリーアイコン

「何か近づいてくる?」

ナイトアイコン

「な、敵か?」

ミオアイコン

「確かに闇の気配だけど・・・魔族じゃない」(この雰囲気ふんいきは・・・)

そんな3人に1体の魔族がジリジリとせまってくる、それに合わせるように残りの魔族達も動き出した。

武器をかまえるミオ達に1体の魔族が飛びかかった瞬間だった。

デーモン下級アイコン

「グォォォ」

ドスンっという音と共に物凄ものすごい風圧が吹き荒れ身構みがまえた3人が再び視線をそちらに向けるとその視界は紫に染まっていた・・・。

第3話 蒼月そうげつ咆哮ほうこう 後編

紫のドラゴンアイコン

「ガルルル・・・」

飛びかかって来たはずの魔族は巨大な紫のドラゴンに前足で踏み潰されている・・・。

ミオアイコン

「!」(この気配はさっきの・・・)

デーモン下級アイコン

「ドラゴンだと・・・こんな所に生息しているなど聞いていないぞ!」

突然の乱入に慌てふためく魔族達に落ち着き払った声が響く。

紫のドラゴンアイコン

「少々長かったが・・・辞世じせいは読み終えたか?」

そう言うと紫のドラゴンは巨大な口を開き3体の魔族を白くはげしい炎で跡形もなく焼き尽くした・・・。

ミオアイコン

「すごい火力・・・」

ナイトアイコン

「・・・」(ドラゴンなんて初めて見た・・・)

痛みにすら感じる熱気が辺りを包んでいる・・・。

炎で焼き尽くしたドラゴンはミオに視線を向けた。

紫のドラゴンアイコン

「久しいな・・・」(あの時よりは・・・強くなったようだが・・・)

ミオアイコン

「??・・・」(久しい・・・?)

ミオアイコン

「やはり・・・覚えてはおらぬか・・・」

紫のドラゴンアイコン

「いや、気にしなくてよい・・・」

シェイドアイコン

「我が名はシェイド・・・」

シェイドアイコン

「単刀直入に言おう・・・、我と契約けいやくしては貰えぬか?」

ミオアイコン

「!・・・何故?」(ドラゴンが・・・)

ミオアイコン

「私に?貴方あなたほどの力を持つ者であればもっと力のある存在と契約けいやくもできるはず・・・でしょ?」

ミオアイコン

「・・・」(だけど・・・この感じ・・・何となく似ている・・・何かに)

シェイドアイコン

「では逆に問おう・・・、何故なにゆえ其方そなたは今、人間として生きている?」

ナイトアイコン

「・・・!」(それってどういう・・・)

チェリーアイコン

「!・・・」(このドラゴン一体何を知ってるの・・・)

ミオアイコン

「!!・・・」

ミオアイコン

「・・・申し訳ないんだけど・・・何の事を言ってるか分からない」

シェイドアイコン

「そうか・・・付かぬことを聞いたな・・・」

ミオは申し訳なさそうに言葉を続ける。

ミオアイコン

「私を選んでくれたことにすごく感謝してる・・・だけど私はここにいるチェリーとすで契約けいやくしている」

ミオアイコン

「だから・・・貴方あなた契約けいやくすることはできない・・・」

シェイドはしばらく目をつむ沈黙ちんもくしたのちに口を開いた。

シェイドアイコン

おきてか・・・ならばわれから言えることはない」

シェイドアイコン

「だが・・・其方そなたの中に宿やどる闇の力の気配を感じ取れるはず・・・いかなる時も気を抜かぬ方がよかろう・・・」

そんな意味深いみしんな言葉を残しシェイドはその場を飛び去ってしまった・・・

チェリーアイコン

「何だったんだろう・・・」

ミオアイコン

「ごめん・・・私にも分からない・・・」

そんな命がけの戦いをようやく終えた3人は周りを見渡し再び現実を認識させられた。

ナイトアイコン

「・・・」(親父・・・)

ナイトは父親と日々を過ごしたであろう家の瓦礫がれきの前にしゃがみ込んだ・・・。

チェリーアイコン

「そうだよね、ナイトのお父さんも・・・この村の人たちもみんな・・・死んでしまったんだよね・・・」

ミオアイコン

「死んだんじゃない・・・殺されたの・・・」

ミオとチェリーは少し離れた場所からナイトを見ていた・・・。

しばらくして近づき声をかけようとしたミオだったが音もなくただほうを伝う涙にかける言葉が見つからなかったのだ・・・するとナイトはゆっくり立ち上がり瓦礫がれきを見つめたまま話す。

ナイトアイコン

「俺・・・、親父の本当の子供じゃないんだ・・・」

ミオアイコン

「・・・!?」(そうなの・・・?)

ナイトアイコン

「2年前・・・道で倒れてた俺を親父が助けてくれたらしい・・・」

ミオアイコン

「・・・!?」(今・・・2年前・・・って)

ナイトアイコン

「それから、怪我が治って元気になってからも・・・ずっといればいいって家に置いてくれてたんだ・・・」

ナイトアイコン

「今までの感謝も込めて今日は飯でも作ってやるって約束して・・・」

ナイトアイコン

「今日、親父の誕生日だったんだ・・・だから・・・なのに・・・」

ナイトアイコン

「俺は・・・、まだ何一なにひとつ・・・恩を返せてないのに・・・」

ミオアイコン

「・・・」(そんな・・・)

ミオはさらに何と声をかけていいのか分からなくなった・・・。

どんな言葉もなぐさめにすらなる気がしなかったのだ・・・。

そんなミオにナイトは流れる涙をぬぐい振り返り尋ねる。

ナイトアイコン

「俺もミオみたいに魔族達あいつらと戦えるようになれるかな・・・?」

ミオアイコン

「・・・!」

ナイトアイコン

「今度こそ自分が大切だと思うものをこの手で守りたい・・・そのために俺は強くなりたい、だから・・・」

ナイトのにぎられたこぶしからは少し血がうっすらとにじんでいた・・・。

ミオアイコン

「気持ちはわかった・・・私が教えられる事は教える・・・だけど」

ナイトアイコン

「わかってる・・・」(簡単じゃないことも・・・それでも逃げ出したりはしない・・・何があっても)

ミオアイコン

「明日は朝から村の人を瓦礫がれきの中から捜しださないと」

ミオアイコン

「話はそれから・・・」

静かにナイトはうなずいた・・・

ナイトアイコン

「わかった・・・俺、明日に備えてもう寝るよ・・・」(皆・・・ちゃんと見つけるからな)

ナイトアイコン

「ミオ・・・ありがとな・・・」

振り返りそう言ったナイトの笑顔は今までと違いとても悲しげに写った。

眠っているナイトから離れた場所でミオに小声で話しかけるチェリー・・・。

チェリーアイコン

「ミオ・・・いいの?」

ミオアイコン

「何が?」

チェリーアイコン

「いや・・・今まで人と関わるのけてたから・・・」

ミオアイコン

「心配してくれてたの?ありがと」

ミオアイコン

「だけど・・・今日みたいなことをり返さないためにも」

ミオアイコン

「ナイトが生き残るためにも強くならなくちゃいけないのは確か」

ミオアイコン

「今のままだといつか魔族達あいつらに殺されてしまうかも知れない」

チェリーアイコン

「・・・」

ミオアイコン

「・・・ナイトなら強くなれそうな気がする」

チェリーアイコン

「!!!?」(気絶してるイメージが強いんだけど・・・)

チェリーアイコン

「でも・・・どうして」(ミオがそんなこと言うなんて・・・)

ミオアイコン

「まぁ、最初は確かに気絶してたかも知れないけど・・・ここに来るまでに信じられないスピードで成長してる・・・それは間違いない」

ミオアイコン

「ここに来てからも凄く危険で大変な状況でも気絶なんかしてなかったでしょ・・・」

ミオアイコン

「それに・・・今も1人でたたかってるの・・・目を背けたくなるような現実と・・・」

チェリーアイコン

「現実と・・・」(たたかう?)

ミオアイコン

「・・・守るべき約束も思い出したしね・・・」

チェリーアイコン

「約束って・・・??」

ミオアイコン

「さてね・・・取り敢えず明日は早いだろうから私たちも早く寝よう・・・」

静かな夜の森の中・・・ナイトの声にならない苦しみをミオは強く感じていた・・・。